長嶋正樹の靴屋稼業50年 その95

November 28, 2017

ANSEWN 1

 

HORWEENに行った時に社長のアーノルドさんからハンドソーンモカシンならメイン州のバンゴーにあるANSEWNという工場のモカシンは素晴らしいと教えて頂いた。ANSEWNはPOLO RALPH LAURENのローファーやCOLE HAANのローファーを作っているそうだ。今度自社ブランドのANSEWNを立ち上げるという。当時日本ではCOLE HAANのローファーの人気が高く、またPOLO RALPH LAURENは僕が大好きなブランドで、そこが作っているモカシンは素晴らしいに違いない。

 

「ANSEWNに行こう」

 

早速、メイン州の最北、カナダとの国境に近いバンゴーにあるANSEWNを訪ねた。バンゴーの空港から車で15分余りの場所にANSEWNの工場があった。(バンゴーはスタンドバイミーなどの小説で有名なスティーブン.キングが住んでいる)

 

社長のアーウィン ラクリッツさんと企画担当のリック コーヘンさんが出迎えてくれた。ショールームにはANSEWNの自社ブランドのモカシンが並んでいた。アンラインドのソフトガラスのローファー、ライニング付きカーフのアンティーク仕上げのローファーやタッセルなど、どのモカシンもモカのラインが抜群に綺麗だ。さすがジュニイン(本物)ハンドソーンだ。

 

工場にはベテランのハンドソナーがオンザラストで一針、一針モカを縫っていた。(名人のハンドソナーでも1日7~8足しか縫えない。)

 

 

すっかり素晴らしいモカのローファーに魅せられた僕は売る宛は何処にも無かったが、この靴を是非日本に紹介したいと思い200足位を発注した。

 

アーウィンさんは「そんなにこの靴を気に入ってくれたのなら日本でのエクスクルーシヴ(独占販売権)をあげるから一緒に頑ろう」と言ってくれた。

 

1991年9月 神宮前の明治通りに3.5坪の小さな靴屋TRADING POSTをオープンさせ、ANSEWNを本格的に販売した。

 

 

続く

 

 

当時Beginに掲載された記事

 

 

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