長嶋正樹の靴屋稼業50年 その99

December 28, 2017

Quoddy Moccasin , SkowHegan , Bob Smith 3

 

ボブの先導でロブスター漁に出発したが、ボブは途中LL Beanで車を止めて店に入って行った。付いて行くとルアーなんかを買っている。ロブスターをルアーで釣るんかい!たしか箱みたいな罠に餌でおびき寄せて捕ると聞いているぞ。

 

LL Beanを出て車はキャスコベイのフリーポート港に着いた。立派なヨットやモーターボートが係留されていて、「さすがアメリカのリゾートだなぁ」と感心して眺めていると、ボブが「これが俺のボートだ」「えっ!嘘だろう」それは立派なクルーザーだった。俺たちの靴の革を買えない奴がなんでこんなすげえボートが買えるんだ!

 

ボブのボートは出発した。いよいよロブスター漁だ。「今のシーズン、キャスコベイではブルーフィッシュが釣れるので、釣りをしよう」とボブが僕に釣竿を手渡す。LL Beanで買ったルアーはこの為だったのか。

 

釣竿を受け取って、船尾の椅子に座りリールで糸を送り出すとすぐにガツンと手応えがあった。竿を立ててリールを巻き上げる。重い。必死で魚を引き寄せる。やがて海面に魚の姿が見えた。大物だ!ボブが網竿で魚を掬い上げ、デッキの上で魚を棍棒で叩いて静かにさせた。噛まれたら大変だそうだ。「これは食うと美味いんだよ」とボブが笑顔で言う。「冗談じゃねえぞボブ!ロブスターは2匹づつだかんな!ブルーフィッシュはいらねーよ、どうすんだよロブスターは」

 

その僕の気配を感じたのかボブは「さあロブスターを取りに行こう」とボートを沖に走らせた。やがて海面にカラフルな木のブイが沢山浮かんでいる。その下にロブスターの罠の箱があるのだ。ブイの模様で誰の罠か分かるようになっている。ボブは自分の罠を引き上げデッキに置いた。中にはロブスターがいっぱい居る。「バンザイ!」大喜び。ところが、ボブはスケールでロブスターの大きさを計り、海にポンポン捨てている。「何すんだよボブ!一人2匹づつだかんな!」サイズの小さいロブスターは海に返さなければならないそうだ。残ったロブスターは何匹もいない。「心配するな、銀行がある」とボブ。「えっ銀行?ボブに一番縁がない所だろ銀行なんて」

 

港に戻って来て、ボートから降りたボブは桟橋の下の海から何かを引き上げた。ロブスターの箱だ。中には大きなロブスターがぎっしり入っている。これが銀行か!これで2匹づつ喰えるぞ!

 

 

続く

 

 

僕が釣り上げたブルーフィッシュ。

 

 

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