長嶋正樹の靴屋稼業50年 その101

January 10, 2018

Quoddy Moccasin , Tru-Stitch FootWear

 

僕たちが手がけたQuoddyはボブのSkow Heganともう一つの工場Tru-Stitch FootWearの2ヶ所の工場で作っていた。

 

Tru-Stitchはニューヨーク州の北部マローンというカナダとの国境に近い田舎町にあり、ヴァーモント州のバーリントン空港から車で3時間も走らなければならない。あるいはフライト時間の都合によっては、カナダのモントリオールまで車で行って帰る事もあった。

 

Tru-Stitchは同じモカシンでもインディアンモカシンと呼ばれるモカ糸、又は革紐を斜めにからげる縫い方をするモカシンが特徴だ。(画像を参照にして下さい)

 

ここもRalph Luaren(Polo Country)のモカシンを作っていて、特にムーススキン(ヘラ鹿の革)を使ったモカシンは柔らかく、肉厚でいかにもインディアンモカシンと言った作りであった。実際ハンドソナー(モカを縫う職人)の中には本物のネイティヴアメリカンが居た。僕らの窓口は企画担当のロジャー.ヒュアードさんで、やっぱり髭面だが、こちらはハンサムだ。

 

とにかく田舎町なので、一軒しかない近くのモーテルときたら夏は裏の牧場の蝿が大量に部屋に入り込み、タオルで蝿を退治しなければならない。冬はシャワーのお湯が途中で出なくなり、真冬に水を浴びる事になる。食事は、朝昼晩これも一軒しかないダイナーでとるしか無い。

 

それでもモカシンは素晴らしい。ロジャーは僕らの要望に必ず、「We Can Do That ! 」と答えてくれた。今でもロジャーを思い出すとこのフレーズがよみがえる。

 

その後、Tru-Stitchはアメリカの大手、Wolverineグループ(ワークブーツ、Hushpuppyなどで有名)の傘下になり、今は主にスリッパ、ルームシューズを作っている。

 

 

続く

 

 

Tru-Stitchのムーススキンのインディアンモカシン。ソールは今はなきメイン州のWebster製。

 

 

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