長嶋正樹の靴屋稼業50年 その128

August 8, 2018

 

スペイン4

 

スペインの靴工場で印象に残っているメーカーがある。KOWALSKIというメーカーだ。

 

このメーカーを見つけたのはドイツ.デュッセルドルフの靴の見本市GDSでだ。何しろびっくりしたのはブースのディスプレーだった。アメリカのアンティークがそこかしこに置いてある。ガソリンスタンドの給油機や古い看板など50年代のアメリカアンティークでいっぱいだった。靴そのものは特に興味が惹かれるものはなかったが、ブースの雰囲気はまさに古き良き時代のアメリカだった。

 

ロングヘアの大きなお兄ちゃんに「凄いコレクションだね」と声をかけると「アメリカのアンティークが大好きで、かなりお金を使って集めたんだ」と言う。靴の話はそっちのけでアンティークの話で盛り上がった。聞けば彼らはスペインのエルダで靴工場を兄弟で経営していて、お兄さんが社長でロングヘアは弟だ。社長のお兄さんは兄弟とは思えないほど小さい。

 

まだ日本では取引がないそうだ。キャンヴァスのエスパドリーユを発注して分かれ際に是非エルダの工場に来いという。

 

スペインの靴工場はKOWALSKIがあるエルダとその近くのアリカンテ、高級靴はマヨルカ島が有名だ。バルセロナ経由でエルダに行った。ロングヘアの弟の義理の弟が迎えに来てくれ、車で KOWALSKIの工場に着いた。(この義弟は英語が喋れる)ショールームはアメリカアンティークがいっぱいある。アメリカアンティーク大好きな僕はひとつひとつ眺めて感心して、欲しいな〜と思った。

 

ランチは社長のお兄さんが会員になっているガンクラブのレストランで変わったパエリアをご馳走になった。シーフードのパエリアは何度も食べたが、ウサギのパエリアやショートパスタのパエリアは初めて食べた。

 

義弟に近くのメルカド(マーケット)に案内してもらい、パエリアには欠かせないサフランを買いに行った。サフランは日本で買うと小さな瓶に数本入っているだけで千円以上するが、さすが地元では安い。

 

KOWALSKIはカジュアルシューズのトレンドの靴作りをしているので店の品揃えに合わずエスパドリーユタイプを何回か仕入れただけだったが、その後ミラノの見本市MICAMなどでもブースに顔を出した。

 

そして何時も社長のお兄さんが『ビエン?」と尋ねてくれる。僕は「ビエン!ビエン!」と答える。

 

続く

 

これはKOWALSKIの靴ではありません。

 

 

 

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