長嶋正樹の靴屋稼業50年 その129

August 17, 2018

 

スペイン 5

 

前回エスパドリーユの事を書いたが、本場エスパドリーユの産地サンセバスチャンに行った話をしよう。サンセバスチャンはフランスとスペインの国境の漁業の街で、家並みがブルー、イエロー、ペパーミントグリーンピンクなどでとてもカラフルで鰹の漁港として有名だ。

 

此処にカルサドールというエスパドリーユの工場だがある。最初に行ったのは、三菱商事マドリードのマーチン.モレさんとだ。モレさんとはスペイン各地の靴工場、ポルトガルの靴工場を二人でよく歩いた。

 

アーネスト.ヘミングウェイの小説「誰が為に鐘がなる」にエスパドリーユを履いたバスク人が出て来る。ヘミングウェイファンの僕は是非ともオリジナルのエスパドリーユを作りたかった。

 

カルサドールで工場を案内してもらうと、ジュートの編み紐をクルクル巻いてソールを作る工程に興味がそそられた。今は巻いたジュートソールにラバーを焼き付け、耐久性を向上させている。以前フエンヒローラのメルカドで売られていたエスパドリーユは昔ながらのジュートのみのものだった。それが山積みされていて、いくらだったか忘れたが驚く程安かった。

 

僕は柔らかいナッパレザーのエスパドリーユを作る事にした。オーセンティックなスリップオンとチャッカブーツタイプの2点を作った。

 

当時はエスパドリーユは今ほど認知されていなかったが、すぐに完売した。

 

それから何年かたって、僕が三陽商会と三陽山長をはじめた頃、渡辺さんとMICAMの帰りにバルセロナから小さな飛行機でピレネー山脈を超えたサンセバスチャンのカルサドールを訪ねた。

 

社長は僕の事を覚えてくれていて、歓迎してくれた。そこで食べたランチの鮟鱇料理が美味しかったのが忘れられない。

 

 

続く

 

 

この画像は当時のものではありません。

 

 

 

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